天の御国はどこにありますか。

フィンランド語原版執筆者: 
パシ・パルム(フィンランドルーテル福音協会、神学修士)
日本語版翻訳および編集責任者: 
高木賢(フィンランドルーテル福音協会、神学修士)

天の御国がどこにあるのか、聖書は明示していません。
天の御国は、神様と神様の側に属する者しかいない「神様がすべての世界」です。
それは、いわば「星の世界の向こう側」に存在します。

「神はただひとり不死を保ち、近づきがたい光の中に住み、人間の中でだれも見た者がなく、見ることもできないかたである。」と聖書は言っています(テモテへの第一の手紙6章16節より)。
神様や天の御国は、宇宙工学や人間の思索によって把握できるものではないのです。

人間にとってはまったくの神秘である天の御国から、はるばる神様ご自身が人間の世界へと来て、天の御国について人が知っておくべきことを告げてくださったのです。
聖書、とりわけ新約聖書のヨハネの黙示録は、多彩な象徴を通じて天の御国が描写しています。
それらのイメージをまとまった全体像として捉えるのは容易ではありません。
通りが金でできている立方体の形の都とは、どのような都なのでしょうか。
絶え間なく続き常に更新され心奪われる礼拝とは、いかなる礼拝なのでしょう。
この世のものとは比較を絶する天の園とは、どんな場所なのでしょうか。
神様ご自身が涙を拭ってくださる、とはどういうことですか。

かつてキリスト教会の指導的な教師たちは、「天の御国は、救われた者たちが神様を直接見ることができる場所である」、と表現しました。
少なくとも私にとって、今まで述べてきた天の御国のイメージは、「いつか実際にそこに行って自分の目で見てみたい」、という強い願いをもたせます。

「見よ、神の幕屋が人と共にあり、神が人と共に住み、人は神の民となり、 神自ら人と共にいます。」
(聖書のヨハネの黙示録21章3節より)

神様、私も天の御国に入りたいのです。 どうか、私をそこへ連れて行ってください。